癒しの空間…。子供も大人も楽しめる「おもちゃ美術館」
はじめに
「東京おもちゃ美術館」は東京都新宿区四谷にある施設で、その名のとおり、日本のみならず世界のおもちゃが集められた美術館です。展示されているおもちゃは鑑賞するだけではなく、遊ぶこともできるので、子供から大人まで楽しめる場所。個人的には、希少な年代もののおもちゃ、木材からつくられた可愛らしいおもちゃに興味津々。今回はこちらの「東京おもちゃ美術館」に訪れた体験をお伝えします。
1廃校を利用した「東京おもちゃ美術館」
東京おもちゃ美術館は、最寄駅の四谷三丁目駅から徒歩5分程で到着するアクセスしやすい場所にあります。建物は廃校になった小学校を利用したそうで、1F~3Fにかけて全部で9つの部屋があり、かつて小学校だった面影が感じられます。
おもちゃ美術館では、日本が世界に誇る木の文化や伝承遊び、繊細な美しい和の色など遊びを通して感じることができる空間でした。「おもちゃ」=「その国の文化」なのだと、改めて思います。さらに、こちらではものづくり体験もできるそうで、小さいお子さんやお孫さんと訪れるのも楽しそう!そして、こちらの美術館の大きな特徴は、来館者とおもちゃの橋渡しをお手伝いしてくれる「おもちゃ学芸員さん」がいらっしゃること。詳しくは後ほど触れたいと思います。
2最初の部屋で早速足止め!
最初に入った部屋は「グッド・トイてんじしつ」。壁一面に子どもがわくわくするようなおもちゃたちが勢ぞろいしています。どれも木ならでは温かみのあるおもちゃ、カラフルでセンスの良いおもちゃばかりで、大人も十分楽しめる部屋です。子供がなかなか次の部屋に進もうとせず、こちらの部屋で長居せざるを得ない親御さんも多いそう。
グッド・トイ(GOOD TOY)とは毎年選定される「GOOD TOY賞」を受賞したおもちゃのこと。五感を磨き、コミュニケーション能力を養うようなおもちゃが毎年選ばれているようです。保育士やこどもクリニックの院長など2000名のおもちゃコンサルタントが選考に関わっているとか!
3こけしの大群に会う
次の企画展示室では「木形子(こけし)/絡繰り/張り子」という展覧会が行われていました。私はこけしが好きなので「こんなこけし、家に飾ったらお洒落かも…。」「こっちのこけしは飾り棚に。」なんていう目線で鑑賞していました。
実際に触って遊べる絡繰りもあり、思わず微笑んでしまうようなユニークな郷土玩具たちに癒されました。館内には、子どもがおもちゃで遊ぶ際に使う小さい木製椅子が至る所に。お伽話のような可愛らしさです。
4木、木、木!!癒し度満点の木のおもちゃたち
2Fの「おもちゃのもり」は、木のぬくもりが感じられる遊具やおもちゃを楽しむことができます。まるで森のような癒しの空間。
部屋のコーナーには木のボールが敷き詰められた場所もあり、常に子供たちに大人気でした。よくみるとドングリの形のものも発見。
3Fの「おもちゃのまちあか」「おもちゃのまちきいろ」という部屋にも昔ながらのおもちゃや木製のおもちゃたち。可愛らしい「ごっこ遊び」用のキッチンやお店屋さんには大人1人で訪れた私でも気分が盛り上がります。
なんと「四谷庵」というミニサイズのお茶室もありました。大人はかがんで過ごすような小さな空間ですが、こちらでお茶会が催されることもあるそう。参加してみたいですね。
5美術館をもっと楽しもう。おもちゃ学芸員さんとは?
美術館には、おもちゃ学芸員さんという方々がいらっしゃいます。1つのお部屋に1人は常駐されているようで、おもちゃや美術館のことで何か質問がある時には答えて頂ける頼もしい存在です。私が訪れた際には、お手玉や駒のコツを教えて頂いたり、外国の伝統的なおもちゃについても解説してもらえました。
私がお話した学芸員さんのおすすめのおもちゃを聞いたところ、「ハゲタカのえじき」というカードゲームを紹介して頂けました。ルールはとてもシンプルで、実際に目の前でカードを使いながら説明してくれました。
「運で勝負するゲームなので、小さい子とも気兼ねなく思いきり遊べる。」のだそう。大人も小さな子供も肩を並べて本気になれるゲーム、良いですよね。
6充実のミュージアムショップ
とても楽しみにしていたおもちゃ美術館のミュージアムショップ。海外のおもちゃや手作りのおもちゃなどが所狭しと並び、遊ぶだけでなく飾っておいても素敵なものたちばかり。
館内にあるおもちゃもこちらで購入することができます。出産祝いや孫や知人の子供へのプレゼントに優しい自然素材のもの、お洒落なおもちゃを贈りたい!とお探しの方にはぴったりの場所です。
高価で質の良い玩具は、自分たちではなかなか買わないけれど頂いたら嬉しい、という親御さんも多いですよね。そして、可愛いおもちゃたちにまぎれて「内臓パズル」なんていうものもありました。
チケットなしでも入れるので、近くを訪れた際にはまた立ち寄りたいと思います。
7おもちゃ美術館を訪れて
来館前に、HPを拝見して何となくイメージは掴めていましたが、思った以上のおもちゃの種類の豊富さにびっくり。年齢問わず、自分のお気に入りをみつけて、長い時間楽しめそうです。今回、おもちゃ学芸員さんとお話する機会を頂きましたが、学芸員さんとの何気ない会話は「へえー!」と思うことが多く、大変面白かったです。最後に立ち寄ったミュージアムショップも期待を裏切らない品揃えでした。
さいごに
今回紹介しきれなかった工作活動のための「おもちゃこうぼう」や0歳~2歳の赤ちゃん専用の「赤ちゃん木育ひろば」などもあり、遊ぶ・観るがとても充実していた美術館でした。姉妹館も、全国に12カ所(移動型のものも含めると13カ所)あるとのことですので、機会があればぜひ訪れてみてください。
<東京おもちゃ美術館>
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-20 四谷ひろば内
TEL.03-5367-9601
アクセス:東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目駅」2番出口より徒歩5分
都営新宿線「曙橋駅」A1出口より徒歩約8分
「新宿駅」「四ツ谷駅」より徒歩20分
駐車場はありません。
開館時間:10:00〜16:00(15:30最終入館)/現在は完全予約制(Webで申し込み)
休館日:毎週木曜日
・木曜日が祝日の場合は開館。翌日振替休館あり
・2・9月にメンテナンス休館日、年末年始休館あり
※今後変更になる可能性もありますので、訪れる際には事前にご確認をお願いいたします。
企画展:どこか懐かしく…心にやさしい郷土玩具「木形子(こけし)/絡繰り/張り子」
会期:2022年2月15日(火)~2023年2月5日(日)
場所:東京おもちゃ美術館 きかくてんじしつ