不象明王像

　仏像の需要が増え、仏師が飛躍的に増えた室町～江戸時代にかけてつくられた小ぶりな不動明王像の参考買取価格です。厨子と呼ばれる仏像を収めるための漆塗りで内側に金箔を押した入れ物もついています。仏像は基本的には古ければ古いほど、また作が良ければ良いほど高値が付きますので、まずはお問合せ下さい。

不動明王

　“成田のお不動さま”など、日本では庶民から最も信仰の厚い仏様といわれる不動明王。仏教を信仰する人々を献身的に護ってくれるということから大変親しまれていますね。仏の姿を表現した「仏像」は紀元前１世紀末頃から、ガンダーラ（パキスタン）において制作がはじまりました。その後、仏教の発展により多種多様な仏像が生まれ、やがて東アジア全域でそれぞれの地域の特色が現れた仏像がつくられるようになります。不動明王などの明王たちは比較的新しい仏で、７世紀頃に誕生したといわれています。日本には弘法大使空海によって800年頃に伝わり、広く信仰されるようになりました。明王には「五大明王」と呼ばれる不動明王、降三世明王、大威徳明王、金剛夜叉明王、軍荼利明という種類があり、他にも愛染明王や馬頭明王（馬頭観音）などもあります。その中でも不動明王は特に有名で、中心的な存在。そして密教の最高尊格である大日如来の化身とされています。不動明王の特徴として挙げられるのは、華麗な装飾を身にまとい、恐ろしい形相、頭部の左側にまとめて垂らした弁髪、右目を天に左目を地に向ける天地眼、武器を持つ、火焔に包まれる、固い岩に乗っている姿など。これらは破壊と再生を司り、どんな悪人でも仏道に導く心を表した姿だとされ、仏教に従順であることを示す矜羯羅童子と悪を滅す金剛棒を手にした制咤迦童子を従えている像もよくみられます。不動明王を表現した仏像は国内にもさまざまあるのですが、国宝では京都府の東寺にある「木造不動明王坐像」、国内の重要文化財として滋賀県の岩間山正法寺の「不動明王二童子立像」がよく知られていますね。

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